マクアケ「外部有識者会議」第1回開催報告

2022.07.28
マクアケ「外部有識者会議」第1回開催報告

アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」を運営する株式会社マクアケ(以下、当社)は、定期的に社外からの意見を集め議論の上サービス運営に反映することで、今後もより社会環境に即した健全かつ価値のあるプラットフォーム運営を目指すことを目的に、社外の重要な関係者であるサポーターや実行者、さらにプラットフォーム運営に専門的な知見を有する各界の専門家から構成する「外部有識者会議」を2022年4月22日(金)に設立しました。

※「外部有識者会議」に関する詳細については、こちらをご覧ください。

 

2022年6月28日(火)に、各界の専門家委員をお招きした第1回「外部有識者会議」を開催し、様々なご意見をいただきましたので、その概要を公開します。
※スケジュールの都合で、一部の専門家委員には2022年7月14日(木)に別途ご意見を伺いました。

 

■マクアケ「外部有識者会議」第1回概要

【日時】2022年6月28日(火)15:00~17:00 及び 2022年7月14日(木)13:30~14:30

【場所】株式会社マクアケ 東京本社会議室 及びオンライン

【出席者】
<専門家委員>
生駒 芳子氏:ファッション・ジャーナリスト、日本エシカル推進協議会 会長
江端 浩人氏:iU 情報経営イノベーション専門職大学 教授、江端浩人事務所 代表
小林 茂氏: 情報科学芸術大学院大学 [IAMAS] 教授
林 千晶氏:株式会社ロフトワーク 共同創業者
日高 一樹氏:日高国際特許事務所 所長/弁理士、 京都工芸繊維大学理事・大学院特任教授

<当社委員>
中山 亮太郎:代表取締役社長
坊垣 佳奈:共同創業者/取締役
坂本 めぐみ:執行役員 品質保証本部長 兼 人事本部長
矢内 加奈子:執行役員 コミュニケーション戦略本部長

【アジェンダ】
1.  本会議の目的の説明及び出席者による自己紹介
2. 「Makuake」についての説明
3. 「Makuake基本方針」及び現場の対応と課題についての説明
※「Makuake基本方針」については、こちらをご覧ください。
4. 専門家委員からの意見

 

 

■議事概要

・当社代表及び取締役より、本会議の目的と当社および「Makuake」の最新状況を改めて説明した。

・当社役員より、「Makuake」に掲載するプロジェクトの考え方と基準を明文化した「Makuake基本方針」発表の背景と現場での課題や対応について共有した。

・専門家委員より、前述の説明内容及び各自の考えについて自由に意見を募った。

 

■各専門家委員からの意見
◯「Makuake」のイメージや現在の状況についてどう考えているか

・リスクも取りながらマクアケのビジョンの実現(「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」)を目指す部分と、企業として成長しながら安定した収益を確保する部分をどういうバランスで両立させていくかという段階。

・今まではイノベーターやアーリーアダプター中心だったところに、コロナ禍でアーリーマジョリティを中心としたユーザー(実行者・サポーター)が増加し、課題も出てきている。サービスを拡大する新たなステージに立っている。

・審査基準は維持しながら、実行者・サポーター双方へサービスのビジョンやサービスを利用する際の留意点を改めて理解し浸透するよう努める必要がある。

・「Makuake基本方針」や「Makuake品質基準」のようなプロジェクトの掲載基準を開示し、審査基準も随時見直して運営しているのはいいが、規制を設けすぎることによって安心して応援購入できるプロジェクトだけを掲載すると、チャレンジングな要素が減ってつまらないプラットフォームになってしまう。「Makuake」には、社会にそうしたチャレンジングなイノベーションを生み出すための仕組みとしての側面も保ってほしい。

 

◯「Makuake」への提案

・現在行っている内製審査だけでなく、サポーターが実行者の評価をできるような仕組みや、DAO(Decentralized Autonomous Organization / 分散型自立組織)のような審査委員会を設置してはどうか。

・プロジェクト掲載前に行う三段階の審査のどこかで、外部の視点を入れるのはどうか。

・実行者の信頼性を何らかの形で「Makuake」上で表記するのはどうか。サポーターからの評価が開示されることで、実行者とサポーター双方の状況が見える化されて良いと思う。

・メーカー、仲介、など実行者自身とプロジェクトの関わり方を明記するのはどうか。

・「Makuake」をひとつのサービスでなく、「〇〇byMakuake」のようにプロジェクトの性質に合わせてブランドを使い分けてはどうか。

・「夢部門(チャレンジングな要素が多くリスクが高い)」や「ビジネス部門(実現性が担保されていて、チャレンジングな要素は少ないが、アタラシイ基準は満たしていてリスクが低い)」といった部門で分けるのはどうか。それぞれのプロジェクトが何部門かわかると、サポーター側も心構えができ、自身に合うプロジェクトかどうか判断しやすくなるのではないか。

・「Makuake」でのプロジェクト実施が、その後実行者の事業にどのような影響があったかを可視化し、サポーターへフィードバックできるといいと感じる。

・「Makuake」での応援購入体験をより良いものにするために、サポーターの中からエバンジェリストのような役割で協力してもらうのはどうか。

 

◯「アタラシイ」ものを生み出すことについての意見

・クリエイターと、ものづくりをする企業をどう結びつけていけるか考えたい。デザイナー自身がメーカーを探し出し、プロデューサーとなって新商品開発をするケースもあるが、マクアケがどうサポートしていけるか。

・まずはものづくり企業自身が新しい試みにチャレンジすることで、若い人や新しいものを生み出したい人を引き寄せるのではないか。

 

◯今後「Makuake」に期待すること

・できるだけ情報開示すること。閉鎖的にならないために、内部で閉じないことが大切だと思う。新しいものの誕生を応援するプラットフォームであることを示した上で、サポーターからの意見は社内でなく社外の第三者機関へ届くようにするのはどうか。

・「Makuake」に掲載する前の段階において、製造パートナーなどの情報をネットワーク化して開示するのはどうか。

・今以上に審査を厳しくするというよりは、実行者やサポーターへの相互理解を促すために、「Makuake」自身からメディアとしての発信があるといいと感じている。

・「Makuake白書」のような各地域のプロジェクトや実行者、サポーター分布などを発行してはどうか。その地域で新しいものが生まれていることを可視化できると、実行者がより挑戦に前向きになることはもちろん、サポーターも応援しやすくなるのではないか。

・「Makuake」に蓄積されたイノベーションサポートのノウハウを、外部へ共有する場を設けてはどうか。

・生活者への啓蒙という観点で、応援購入やイノベーションについて幼い頃から興味をもってもらえるような、子どもたち向けのプログラムを実施してほしい。

・高齢化社会の中で、デジタルが苦手な人たちに向けたプログラムを検討できないか。

 

■次回に向けて

・「Makuake」のユーザーであり重要なステークホルダーであるサポーター、実行者それぞれに対して「Makuake」に期待することなどを議題にした分科会を近日実施する予定。

・広い意味でのチャレンジングな挑戦を、安全性を担保しながらどう広げていくかを検討していく。
(例)プロジェクトの性質によって、プラットフォームとして入口や部門を分けるなどの検討。

実行者やサポーターに向けたサービスのビジョンや留意点についての理解浸透をどのように行っていくかの検討。

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